*

taskey小説家インタビュー Vol.14 「服部 一太」

公開日: : 最終更新日:2016/02/26 taskeyユーザーインタビュー

みなさんこんにちは。連日の寒さから、コタツにミカンが恋しいtaskey U編集部です。

taskey Uでは、定期的に小説家さんへのインタビューを行っているのですが、本日はその第14弾、処女作である『モバイバル・コード』がスマホ大賞の最終選考に残る等、今後の活躍が大いに期待されている服部一太さんへのインタビューです。

taskey U編集部(以下、「編集部」)が、人気の小説家さんの素顔に迫っていきます!

それでは早速、内容を見ていきましょう。

8b3953e0ef5984270666adf1ae287a26

『モバイバル・コード』 taskeyにて掲載中

「自由であるが故に不自由である。」 小説執筆の醍醐味

編集部 : 服部さん、本日は宜しくお願いします!

編集部 : これは恒例行事なのですが(笑)早速服部さんの自己紹介をお願いします。

初めまして、服部一太と申します。taskeyやE★エブリスタにて活動しています。小説家としてはまだまだ若輩者ですが、執筆には真摯に向き合っています。

私が、小説を書き始めたのには二つの理由があります。

一つは元々、歴史小説等を読んでいて小説に親しんでいたことなのですが、大きかったのは、4年前から演歌歌手を志した知り合いの存在です。

彼は元々歌が上手いという事は知っていたのですが、自分にとって身近な存在が、活動していくに連れて大きな大会の賞を獲ったり、CDデビューの話など受けているのを見て、私自身も自己表現をしたいと感化されて小説を書き始めました。

「努力をすれば叶う」という事を身近に感じられた事で、私の人生に大きな転機をもたらしてくれましたね。

編集部 : 身近な存在に感化されて小説家としての第一歩を踏み出されたんですね。 「努力をすれば叶う」という言葉が胸に刺さりました。

編集部 : 次に、普段はどのようなスタイルで小説をされているのでしょうか?小説執筆の醍醐味とあわせて教えていただけますか。

私は主に深夜の時間帯に作品の執筆をしていますが、朝方に書いた方がいいアイディアが浮かぶことは多いですね。
ただ、アイディアについては常に頭の中で煮込んでいますし、面白いトリック等を思いついた場合にはすぐにメモする事を心がけています。

小説を書く事の面白さ…といえば、設定から名前から、ストーリー構成から全部考えて抜いて書き終え、ピシっと芯が通った時の快感だと思います。

これ、実は仕事で1日働く事も、同じような面白さなんです。ただ、日常の当たり前な事をこなしているので、なかなかその面白さに気づく事が出来ない。

そして全てのストーリー(仕事)を、自分の頭一つで動かす事は出来ない。ある意味経営者目線に立てるのが小説だと言えます。

自由であるが故に不自由である。それをしっかりと読者に読ませていく事が、小説の醍醐味かもしれません。

編集部 : 常にご自身の作品に集中した執筆スタイルには感服です。道筋(プロット)を描いて、実際にアウトプット(執筆)していくというのは、確かに経営者的かもしれません。

編集部 : 近年はスマートフォンで小説を書く・読むユーザーが増えており、taskeyにおいても、半数以上がスマートフォンからの利用となっています。読者が利用するデバイスが変わっていく中で、小説家として気をつけていること等はありますでしょうか?

やはり多くの小説家の方も仰っている通り、媒体が変われば読む人間も変わります。

特に携帯小説の場合は『改行』や『字詰』などの気を付ける点が多々ありますので、そこに配慮しなければなりません。

これと言った『鉄板』の書き方が無いのは、スマートフォンなどで小説を書く際の特徴です。

執筆をする際に指標が無い為に困るかもしれませんが、そこは人気の作品などからドンドンと書き方を取り入れて、フレキシブルに対応をするべきだと思います。

編集部 : 確かに、人気の小説家さんの作風から吸収して成長していくアプローチも必要かもしれないですね。taskey Uでは、アンバサダーと呼ばれる小説家が小説の書き方のいろはを解説している”小説の学校”記事が人気になっています。

もっと身近に!スマートフォンで小説を書く、2つのポイント ー(前編)読む人の視点を意識する | taskey Uもっと身近に!スマートフォンで小説を書く、2つのポイント ー(前編)読む人の視点を意識する | taskey U
web小説と書籍小説―8つの間違いと考察(第1回) | taskey Uweb小説と書籍小説―8つの間違いと考察(第1回) | taskey U

作品ピックアップ – 『モバイバル・コード』

編集部 : taskeyで掲載されている、『モバイバル・コード』の概要を教えてください。

政府公認SNS『モバイバル』は、表向きは流行りのSNSサイトです。しかしその裏では現実を投影させたあるゲームが行われています。

そのゲームというのは、現実世界と携帯電話(モバイル)を限りなく『リンク』させる。その発想が出来る人間だけが生き残る(サバイバル)事が出来るゲームです。

主人公の少年は、高度なIT社会で珍しく携帯電話を持っていないのですが、ある男に「携帯を持ったことが無かった、お前だけがきっと解ける」と言われるんですね。

少年が、その言葉の“真の意味”を知る時、全ての謎が一つになる。

『ALL携帯電話トリック』と銘打った、携帯電話の簡単な機能のみで謎を解いていくゲームクリア型のライトミステリーとなっております。

この作品は私の処女作です。E★エブリスタ様主催の2014年スマホ小説大賞エンタメ文芸部門の最終選考まで残りました。

編集部 : ありがとうございます。応募作品数の多いコンテストであるにもかかわらず、処女作が最終選考に選ばれたということに大変驚きました。

編集部 : 作品の執筆に入る前からコンセプト等は温めていたのでしょうか?

この作品が生まれた背景には、自分が昔から考えていたアイディアを形にしたいという強烈な想いがありました。そのアイディアとは、作中に行われるサバイバルゲーム最大のトリックであり、タイトルの『モバイバル・コード』に懸ける想いでもあります。

その曖昧な意味での『モバイバル・コード』の秘密が分かる時、全ての謎が綺麗に解けるようになっています。

また、この作品は従来のミステリーと一線を画すように『コンパス』,『ライト』,『カメラ』などの基本的な携帯電話の機能を作中に利用しています。

主人公達と一緒になって謎を解いていく。

それが全て携帯電話の機能に関わるという意味で、他の小説にはない作品であると思っています。小説を読んだことがない世代にも配慮して軽い語り口で進めているのも特徴です。

例えばもっともっと注目された際には、スマホからアクセス出来る特設サイトなど開設したいですね。作中、何度も主人公達に『運営会社』からのメールが届くのですが、それはそっくりそのまま読者の携帯電話にメッセージが届くような仕組みにもできます。

アトラクション要素が非常に強い作品ですので、実際に出来そうと身近に感じ取って頂けるかと思います。

ちなみに、僕は作中のゲームを実際に試す為に、高層ビルの階段を携帯片手に上り下りしていました(笑)

編集部 : リアリティを追求するために、高層ビルの階段まで足を運ばれていたというのはすごい努力ですね。最近では、小説 × Webで従来の小説とは違う楽しみ方も生まれ始めているので、taskey U編集部でも注目しています。

(参考記事)

KADOKAWA × dwango × グループSNE 3社合同企画3D小説「bell」12月20日発売!|株式会社KADOKAWAのプレスリリースKADOKAWA × dwango × グループSNE 3社合同企画3D小説「bell」12月20日発売!|株式会社KADOKAWAのプレスリリース

編集部 :『モバイバル・コード』を読ませていただくと、モバイル端末が普及した現代を風刺している側面もあるかと思うのですが。

テーマの選定は、小説家が熟慮する必要がある大切なポイントの一つだと思っています。プロット作成に通じるものがありますが、作品としての強烈な『メッセージ性』という物だけは、最初に決めておかねばなりません。

この『モバイバル・コード』は携帯電話社会を強烈に批判する中で、じゃあどのようにすれば『正しい利用』が出来るのか?という社会的な命題も取り入れています。

徹頭徹尾、1Pから最終ページまでそれで塗り固められているのでメッセージ性は必然と強くなります。ジャンルを問わず、まずはしっかりとテーマ選定を行うことが重要だと思っています。

編集部 : テーマ選定の重要性については、今後taskey U内でもフォーカスしたいなと思っています。とても貴重なご意見、ありがとうございます。

編集部 : それでは、最後に服部様の作品読者の皆様、そして、これから自分も小説を書こうと思っている皆様に向けて、メッセージをお願い致します!

現代は、”一億総情報発信者”になれる時代です。「自分に執筆など出来るのだろうか」などと萎縮する必要は全くありません。

僕も最初は本好きな素人でした。まだ結果らしい結果も残せていません。しかし、プロ作家も最初は同じです。

共通する事はたった一つ、作り上げたいという強い情熱です。あなたが毎日執筆活動していく事で、たった一人でも読んで頂ける方が必ず出来ます。

書いていて辻褄が合わない事や、ご都合主義な所もあるかもしれません。それでも、まず書いてみてください。登場人物が最後まで走り切ったという紛れもない事実だけが残ります。プロアマ問わずに、その作品はあなただけのオリジナルストーリー。積み重ねていくしか、成長の方法はありません。

小説を書くという事は、自分の内面としっかり向き合う事。茨の道ですが、やり遂げた感覚は必ずあなたの財産になると思います。

お互いに頑張って参りましょう。

──感謝 10割

編集部 : 本日はありがとうございました!

服部一太さんの作品を読まれたい方はこちら

 

いかがでしょうか?小説執筆のためにフィールド・ワークを行う真面目な姿勢に感心しながら、”一億総情報発信者”の時代はすぐそこまで来ているという言葉がとても印象に残りました。

スマートフォンを利用して、「誰でも・いつでも・どこでも」創作活動ができる現代において、小説を通じて自己表現を行うスタイルは、もっとカジュアルで、生活に密着したものになってもいいのかもしれませんね。

 

※taskey Uでは、小説家の方に対しインタビューを行っています!インタビューをご希望の方は、info@taskey.me宛に以下の事項を添えてご連絡ください。自薦・他薦共に随時受け付けております。

■お名前(著者名)

■あなたの小説作品のURL(※他サイトでも構いません)

■400字程度の作品の紹介

The following two tabs change content below.
taskey U編集部
taskey U編集部代表アカウントです。「小説を書く・読むをもっと身近に」することを目標に、クリエイターさんに向けて情報を発信しています。taskey U編集部では、アンバサダーと呼ばれる外部の共同編集者を随時募集しておりますので、興味のある方はお気軽にご連絡ください。(e-mail : info@taskey.me)
taskey U編集部
最新記事 by taskey U編集部 (全て見る)

関連記事

df1f3d45177d699421b11fe6da32c7b5

taskey小説家インタビュー Vol.8 「神威遊(かみいゆ)」

みなさんこんにちは、季節の変わり目に、秋花粉と戦っているtaskey U編集部(以下、「編集部」)で

記事を読む

2d75f5e50268646a30fe5734a4fed1aa

taskey小説家インタビュー Vol.4 「nyan」

taskey Uでは、素晴らしい小説家さんたちにインタビューをしています!  

記事を読む

120520-N-ZI635-809

taskey小説家インタビュー Vol.12 「菊池川詠人」

みなさんこんにちは!taskey U編集部です。 taskey Uでは、定期的に現役小説家への

記事を読む

2417965928_74d32baa49_o

taskey小説家インタビュー Vol.17 「田口逍遙軒」

みなさんこんにちは! taskey U編集部の伊藤です。 今年の冬は特別寒い気がするのですが、

記事を読む

76c698f4747a686a0451461b47630e3b

taskey小説家インタビュー Vol.15 「丹一」

みなさんこんにちは! いよいよ年の瀬の足音が聞こえてまいりましたが、年末はいかがお過ごしでしょうか?

記事を読む

e7d0567d05a72978f50fcd78c1b7cb49

taskey小説家インタビュー Vol.5 「三木 靖也」

taskey Uでは、人気の小説家に対し、定期的にインタビューを行っています。気になるあの作品は、ど

記事を読む

2daedb6ef3e3051fd60fc73c03db8838

taskey小説家インタビュー Vol.5 「マタナシ 猫又」

みなさんこんにちは、taskey U編集部です! taskey Uでは、人気の小説家、期待の小

記事を読む

YuiInterview

taskey小説家インタビューVol.20 「結」

みなさんこんにちは! taskey U編集部の飯泉です。 4月から新生活が始まった方は多い

記事を読む

hyousisasikae

taskey小説家インタビュー Vol.1 「kao._.」

taskey Uでは、素晴らしい小説家さんたちにインタビューをしています!  

記事を読む

285_W1QA2BMW48

taskey小説家インタビュー Vol.2 「和哉」

taskey Uでは、素晴らしい小説家さんたちにインタビューをしています! &nb

記事を読む

macsc
執筆環境激烈改善! Macショートカット入門(基本編)

どーも、NURE-Mこと横滑り木偶臣です。 マウスを使った操

higashinokeigo
東野圭吾入門 勝手におすすめ傑作5選

好きな作家として名前を挙げるとミーハーだと思われてしまう東野圭吾氏

tvgame
コンピューターゲームと小説創作の関係性

こんにちは! taskey U編集部の飯泉です。 私を含め、

simplenote
スマホの小説執筆にメールよりSimpleNoteをおすすめする3つの理由

なにが薄毛かって聞かれると、基本的に前髪が目にかかりません──どう

beginner
初めて小説を書くときに「異世界もの」を避けるべき5つの理由

こんにちは! taskey U編集部の飯泉です。 「初めて小

PAGE TOP ↑