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クリエイターなら読んでおきたい! 海外小説10選(SF編)

公開日: : 最終更新日:2016/02/26 おすすめ小説

Moon TrekPhoto by photophilde on Flickr

みなさんこんにちは。taskey Uアンバサダーの永瀬晴輝です。

前回はミステリー編でしたね。お気に入りの一冊は見つかりましたでしょうか?

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今回はSF編ということで、広義の意味でのSF小説を10編選んでみたいと思います。

SFはScience fiction(空想科学小説)の略と言われていますが、最近はSpace fantasyとしての意味合いが強くなっているようです。

しかし、これだととても狭い意味でのSF小説となってしまいますので、今回は空想科学小説としてのSFをご紹介いたします。

SF小説の古典

4625235945_2c29c6378b_bPhoto by photophilde on Flickr

世界最古のSF小説はギリシアの作家ルキアノスの書いた【本当の話】と【イカロメニッパス】と言われています。日本では【かぐや姫】があり、インドでは【マハーバーラタ】【ラーマーヤナ】、中国では【封神演義】でSFのような物語が展開されています。

特に封神演義に登場する道具【宝貝】なんて、ドラえもんの道具みたいなものが沢山登場しているのですから、SFと呼んでも良いのではないでしょうか。

ですが、ここでは一般的にSFの古典と呼ばれている作家たちの作品を紹介するとしましょう。

海底二万里

ジュール・ヴェルヌの名作ですね。彼は【月世界旅行】や【八十日間世界一周】など、数多くの作品を世に送り出したことで知られており、SF、冒険小説の大家と言えます。海底二万里はそんな彼の代表作。これを読まずしてヴェルヌは語れないでしょう。

動く暗礁が次々と海難事故を引き起こしているという奇妙な現象の究明のため、アロナックス教授は太平洋へと調査に向かう。そこで彼は謎めいた男、ネモ船長と出会った。彼はある国で迫害を受け、その復讐のために仲間と共に潜水艦ノーチラス号で海中に潜んでいたのだった。

透明人間

H.G.ウェルズの代表作の一つ。この方もヴェルヌと並んで『SFの父』と呼ばれている作家です。

私がこの作品を最初に読んだのは小学生の頃。確か六年生くらいだったように思います。当時は作家の名前なんて気にも留めてなかったですね。ただ、透明人間というものに興味津々で読んでいました。少し怖くて、ハラハラしながら読み進み、最後はとても憐れに思ったのを今でも覚えています。透明人間は結構悪い奴だというのに……。

とあるロンドン郊外の村に、頭全体を包帯で覆った不気味な男がやって来て宿に滞在する。やがて宿泊料金が滞るようになり、不審に思った宿屋の夫婦が彼を問い詰めると、男は包帯を取ってその姿を晒す。そこにはあるはずの頭がなかった。男は実験により透明人間となったのだった。

宇宙を舞台にした活劇、スペースオペラ

2287308260_3398eea09b_oPhoto by telmo32 on Flickr

映画【スター・ウォーズ】のように、宇宙を舞台にして主人公が活躍する物語をいくつかご紹介しましょう。

やはり、現代SFの王道的スタイルだけに作品も多いですね。スペースファンタジーとも呼ばれています。宇宙に夢を馳せる人がそれだけ多いということなのでしょうか。かくいう私もこの手の作品を書いたことがあります。やはり、宇宙をまたにかけて暴れ回る主人公はいつの時代も魅力的です。

キャプテン・フューチャー

子供の頃、図書館で借りて読んで夢中になったエドモント・ハミルトンの作品。書かれたのが1940年代なので、火星人とか出てきます。今の時代には少々古過ぎる内容で、カビ臭さを感じないではないですが、その辺には目を瞑って娯楽作品として楽しむ分には充分だと思います。日本ではアニメ化されていますね。創元社から全集が出ていますので、その第一巻【恐怖の宇宙帝王/暗黒惑星大接近!】をご紹介しましょう。

カーティス・ニュートンはキャプテン・フューチャーと名乗り、フューチャーメンと共に宇宙の正義のために悪と戦っていた。そんな中、木星の植民地で、地球人が次々と先祖返りする事件が起こる。木星に送り込んでいた諜報員が死ぬ前に遺した証言から、太陽系政府主席カシューはキャプテン・フューチャーらに出動を要請する。

レンズマン

これは御存知の方も多いのではないでしょうか。こちらもアニメ化されています。もう、これは典型的なスペースオペラです。なんたって銀河パトロール隊ですもの。この手の設定は私の大好物です。

銀河パトロール隊の認識票であるレンズというのが、かなり特殊な物質で、本人以外が装着すると死ぬという物騒なもの。本人が死ねばレンズも消滅してしまいます。

では、第一作【銀河パトロール隊】をご紹介しましょう。

銀河文明を守る 精鋭パトロール隊レンズマン。新人レンズマンのキムボール・キニスンは、謎の宇宙海賊ボスコーンとの決戦に最新鋭艦ブリタニア号で出撃する。

デューン

フランク・ハーバートによるSF大河小説ともいうべきスペースオペラ。映画はあまり成功しませんでした。まあ、この作品の映像化はかなり難儀だったと思われます。壮大過ぎますもの。大作ほど映像化は難しいといういい例でしょう。

では、第一作目【砂の惑星】をご紹介します。

遠い未来、宇宙は帝国によって支配され、大公家連合により三つの勢力に分裂していた。その一つアトレイデス家は、デューン(砂丘)として知られる惑星アラキスを新たな領土として与えられる。そこはメランジというスパイスを産出する唯一の惑星で、莫大な富をもたらす地であった。しかし、仇敵ハルコネン家によって失脚させられ、当主は自殺、息子のポールは母ジェシカと共に砂漠へと逃れる。そこはアラキスの原住民フレーメンの暮らす地であった。

銀河おさわがせ中隊

さて、お次はコメディ路線の作品を紹介します。ファンタジー編でもご紹介したロバート・アスプリンのユーモア・ミリタリーSF。はっきり言って抱腹絶倒、腹筋が痛くなります。とにかくアスプリン節炸裂ですね。個性豊かな落ちこぼれ中隊が大活躍するというものなんですが、ホント、ハチャメチャです。

銀河最大の兵器会社の御曹司で宇宙軍中尉のウィラード・フールは、とんでもないドジを踏み、その罰として辺境惑星に駐留する落ちこぼれ部隊のΩ中隊の司令官に任ぜられてしまう。彼らを立派な兵士にしてやろうと、フールは鋭い頭脳と豊富な財力にモノをいわせて奮闘する。

時を遡って――タイムトラベル

10385795644_5dd9737bde_kPhoto by Erich Ferdinand on Flickr

日本でタイムトラベルといえば【時をかける少女】ですが、海外にはこういったタイムトラベル小説が数多くあります。タイムマシンによるものだったり、超能力による時間跳躍であったり、方法は様々ですが、今回は一風変わったタイムトラベル小説をご紹介したいと思います。

ある日どこかで

リチャード・マシスンの書いたこの作品は、どちらかといえばラブロマンスです。SFと呼んでいいのか微妙なところですが、タイムトラベルの方法というのがとても変わっていて、機械でも超能力でもないのです。行きたい時代と同じ内装の部屋、服装、髪型にして、そして自分に暗示をかけるというもの。愛する人に会うために時空を超えた男の物語です。

あと半年足らずの命と宣告された脚本家のリチャードは、旅先の宿で古い女優のポートレートを目にし、一目で恋に落ちる。彼はなんとかして一目彼女に会おうと、1896年へのタイムトラベルを試みる。苦心の末、それは成功し、ポートレートの女性エリーズと出会うことが出来たのだが……。

超能力を持つ者の苦悩

8090497510_56b0b2bde2_bPhoto by Andrew Gustar on Flickr

人は誰しも超能力に憧れます。手で触れずに物を動かしたり、未来を予知したり、箱の中の物を透視してみせたり、カッコいいなって思ったこともあるでしょう。でも、本当にそんな力を持っている人達はどうでしょう? その能力ゆえに気味悪がられたり、力をコントロール出来なくて、その力に振り回されたり、科学者によって研究のためのモルモットにされたりするかもしれません。そんな悲しい超能力者を描いた作品を一つ、ご紹介したいと思います。

キャリー

言わずと知れたモダンホラー小説の大家スティーブン・キングの処女作です。実は私はホラーが大の苦手なんですが、キングの作品は好きなんですね。このキャリーという少女はとても内気で繊細なコなんです。それ故にいじめられます。お母さんも狂信的でヒステリックだし、居場所がない感じ。それでも、彼女はみんなに溶け込もうと頑張ります。頑張るんだけど、それを理解しようとしない人間達の残酷な仕打ちが彼女を追い詰めてしまうのです。

テレキネシスを持つ少女キャリーは、狂信的な母親からの虐待とクラスメイトのいじめに耐える日々を送っていた。ある日、クラスの優等生スーザンが彼女をいじめた罪滅ぼしにと彼女のボーイフレンドをプロムの相手としてキャリーに譲る。キャリーはプロムを楽しむが、彼女を笑いものにしようとイタズラを仕掛ける者がいた。

退廃的な近未来、サイバーパンク

10046493926_a0032f02c9_kPhoto by Sam Howzit on Flickr

日本のSFで最近多いのがこのサイバーパンクかもしれません。【攻殻機動隊】という漫画作品はこのタイプの王道です。舞台となるのが退廃した近未来社会。更に人体へのコンピューターや機械などの埋め込みによって機能や意識を拡張する、ネットワーク空間を小道具として登場させているなどの特徴がみられます。こう言った作品を書かれている方も多いのではないでしょうか。

その代表作ともいうべき作品をご紹介します。

ニューロマンサー

【アンドロイドは電気羊の夢をみるか?】とどちらにするか最後まで悩みましたが、サイバーパンクの条件をより満たしているということで、ウィリアム・ギブスンによるこちらの作品を選択しました。

海外小説なのに、日本語の名称が目立ちます。千葉シティとか、ヤクザとかザイバツとか。最初の舞台が日本になっているので、物語の世界に入りやすいかもしれません。

かつて【マトリックス】と呼ばれる電脳空間にジャック・インして企業情報を盗み出すコンピューター・カウボーイであったケイスは、依頼主との契約違反の制裁に脳神経を焼かれてしまい、二度とジャック・イン出来なくなってしまった。今では電脳都市千葉シティでドラッグ漬けの怠惰な生活を送っている。そんな彼の元にモリイと名乗る全身武装の女が現れる。

ユートピアと真逆の未来世界、ディストピア

9415341804_b71cefdfce_kPhoto by Bureau of Land Management on Flickr

未来世界がユートピアであって欲しいと誰もが願うことですが、理想を求めるあまりにそれが逆の暗黒郷を作り出してしまうことがあります。ディストピアとはまさにそう言った理想が歪んでしまった世界。

日本の作品ではアニメ化された【No.6】がまさにその典型と言えますし、【図書館戦争】もある意味それに至る寸前の世界を描いていたと言えるでしょう。

海外の作品でも沢山のディストピア小説が存在しますが、私は是非、この作品を読んで頂きたいと思います。

華氏451度

レイ・ブラッドベリによって書かれた作品。フランソワ・トリュフォー監督によって映画化されています。タイトルは紙が燃え始める温度を意味しており、摂氏だと233度くらい。書物が禁止され、どんどん燃やされている世界。情報はテレビやラジオなどの感覚的なものだけ。これがどんなに恐ろしい世界か、それは物語を読んでいくうちに解ることでしょう。

本の所持が禁止され、発見されると【ファイアマン】という機関によって焼却され、所有者は逮捕されるという世界。ファイアマンのガイ・モンターグは、ある女性と出会ったことがきっかけで、仕事の現場で拾った本を読み始め、社会に対しての疑問が高まっていく。やがて、読書をしていることを知られたガイは機関から追われる身となってしまう。

まとめ

さて、SF編はいかがでしたか? SFは堅苦しいとか難しいとか思ってらっしゃる方もおいででしょうが、そういう方は銀河おさわがせ中隊シリーズから読んでみてはいかがでしょうか。

SFは冒険小説に近いと思います。未来や科学への好奇心がSFというジャンルを生み出したのではないでしょうか。

ヴェルヌの時代に想像でしかなかった世界が、現代の科学力によって実現していったものも沢山あります。では、私達が想像する未来はどういった世界になっているのでしょう。想像するだけでもワクワクしますね。SF小説は私達の想像する未来そのものなのです。

では、次回は恋愛小説編でお会いしましょう。

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永瀬晴輝
taskey Uアンバサダー。この夏から関西創作集団【Blue Moon Pirates】を立ち上げ、舞台のノベライズ、脚本を手掛けるなど、活動の幅を広げている。無節操にジャンルの垣根を越えて書きまくるよろず作家として、これからもパワフルに活動していきますので、どうぞよろしく。

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