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毎日更新を継続するための七ヵ条~神威遊式連載術~ 第二回プロットの準備(中編)

公開日: : 最終更新日:2016/02/26 小説ノウハウ

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どうも神威遊です。

前回のプロットの準備・前編の記事ですが、驚くほど反響がありました。

『神威遊流プロット』なので、需要があるのか不安だったのですが、参考の助けになっているようで、ありがたく思っています。

そういうわけで、今回はプロットの準備・中編ということで、プロット編だけで3編と長くなりますが、お付き合いをお願いいたします。

(前編はこちら!)

毎日更新を継続するための七ヵ条~神威遊式連載術~ 第一回プロットの準備(前編) | taskey U毎日更新を継続するための七ヵ条~神威遊式連載術~ 第一回プロットの準備(前編) | taskey U

概要に全てを書く

プロットの最初には、前回ご紹介した4つの項目を明記します。

プロットに記す順番は、

  1. タイトル
  2. キャッチコピー
  3. コンセプト
  4. ターゲット

 
です。

ここで注意していただきたいのは、作る順番と明記する順番が逆だということです。

これは、第三者が見て分かりやすく配慮したものですし、やはりタイトルから最初に見てもらいたいという意図もあります。

この4つの項目の次に来るのが【概要】となります。

ここで気をつけなければいけないのが、【概要】と【あらすじ】を混同してしまわないということ。

あらすじは物語の冒頭部分や、始まる前の解説にあたるものなので、物語全体を簡単に説明するものではありません。

あらすじというのは広い意味を持つ言葉で、プロットや概要という意味で使われる場合あります。

しかし、ここでは便宜的に【概要】と【あらすじ】を別のものとして解説していきます。

神威遊的な解釈で簡単にいうなら、

  • あらすじ=読んでもらうための解説
  • 概要 =物語全体の解説

ということになります。

以上の事から、概要とは『作品そのものの物語を最初から最後まできちんと簡易的に書いたもの』なのです。

ちなみに、概要は1000字程度に収めた方がいいでしょう。

というのは、小説の公募には『一ページ目に概要(あらすじとする賞もあり)を1000字以内に書いたものを同封』としているものが多くあります。

概要を読んで物語の内容を判断することも多いので、『決められた字数でまとめる力』をつけるためにも、概要を書く力は是非身に付けたいものですね。

創作畑の作家としてはどうしても『あっと驚くどんでん返し』や、『巧みな伏線』などを最初に書いてしまうのには抵抗があるかもしれません。

しかし、そういったものほど出し惜しみせずに書き示したほうが絶対に良いと思います。勿体ぶって隠してしまうと、読み手に作品の魅力を最大限伝えることができません。

理想としては、プロットの1ページ目で『作品の魅力がほぼ全てわかる』作りにしたいですね。

テーマやアイテムはあくまで自分の為に

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これは個人的な好みにお任せしますが、概要の前、もしくは後に【テーマ】や【アイテム】を記しておくのもいいでしょう。

テーマとはコンセプトとは別に作品に込めたメッセージです。

前回の記事で仮に作った『ソードマスター』に当てはめてみましょう。この作品のコンセプトは『90年代RPGゲームの世界観を好む30~40代の男性』でした。

ここに【テーマ】を付加することでメッセージ性を強く打ちだすことができます。

仮にテーマを『親子愛』としましょう。そうすると、勇者と勇者の父との物語であったり、親子二代に渡り勇者となり魔王を倒す、といった壮大なストーリーを予感させることもできます。

このテーマを友情や恋愛にすることでさらに違った顔も作ることができますね。

【アイテム】は、作品中に於いて重要であったり象徴的であったりと、個性を担う一端になるものを記しておきます。

例えば『ソードマスター』の場合でしたら、『アイテム:魔法・剣・友情・エルフ・ふんどし』など。物語を形成する上で特に必要なものを書いておくのもイメージを作るのに役立ちます。

あると便利なデザインカラー、テーマBGM

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こちらも設定するしないは、個人の好みでもありますがデザインカラーとテーマBGMがあると便利です。

ですが、ここまで書くと読む人によっては押し付けがましくなったり、独りよがりなものになってしまう恐れもあるので、出来るだけ控えめにした方がいいでしょう。

デザインカラーとは、作品をイメージするときのカラーです。例えば、明るい物語であるならデザインカラーを『赤』や『黄色』など暖色に設定します。

逆にダークファンタジーをイメージしているのなら『黒』、『深緑』といった暗く寒い色するのもいいですね。

これは読む人にイメージを作るだけでなく、書く側としてもそのカラーイメージで書くことでモチベーションを保つのに役立ちます。

テーマBGMも同じ理屈です。その作品をイメージするアーティストやBGMなどを自分なりに設定することで、モチベーションを保つことができます。

デザインカラーやテーマBGMは細かく設定する必要はなく、どちらかといえば『書き手側の為』に設定するという認識が丁度いいのかもしれません。

しかし、プロットを作るのに慣れていない間は、逆にここまで細かく設定してみると、モチベーションを保ちながら執筆に取り組むことができるかもしれません。

世界観と設定を混在させない

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概要を書き終えたら次に【世界観】を作りましょう。プロットを作る時と言うのは主に二つのパターンがあります。

それは、『元々あるアイディアやイメージを基に作る場合』と、『アイディアもイメージもゼロの状態から作る場合』です。

前者の場合、ある程度の世界観設定とを持っていることが多いですが、後者の場合、まず世界観を作ることから始めなければなりません。

世界観と言っても、分けていくと様々なものがあります。

まず人称。一人称か、三人称か、はたまた二人称か。作品によっては混在するものもあるでしょう。とにかく一番先にこれを決定しましょう。

次に時代設定。オリジナル時代なのか、現代劇か時代劇か、近未来・未来、はたまた異世界のとある時代……。様々な時代があります。

『ソードマスター』では、異世界を選択することにします。

更に、舞台の設定。どういった背景の世界なのか、どんなことが常識の世界なのか。

例えば、『ソードマスター』ならば、中世ヨーロッパのような鎧と貴族階級が共存する世界。魔法の学校があり、この学校の卒業が必須とされている。この世界には魔王が存在し、魔物を大陸に離し、町や村から住民を出させず実質的な支配を強いている。あと男子女子問わず、下着はふんどしがトレンド。

といったように、出来るだけ細かく具体的に記すのがいいでしょう。

さて、小見出しにもありますがここで最も注意しなければならないのが、『設定と世界観を混在させないこと』です。

世界観を書いていると、どうしてもそこにでてくるオリジナルの造語や、設定などをことこまかに書いている内に『世界観と設定がごちゃまぜ』になってしまうことがあります。

世界観の設定でやむを得ずオリジナルの設定や造語、単語や用語を使用する際は気にせずにそのまま使いましょう。そして、堂々と『用語や設定については後述』と解説の前に書いておくことをお勧めします。「ここで始めて出てくる単語や用語を急に使ったら読んでる人にわからないよぅ! だから初出の単語については説明しちゃお!」と考え、出てくる用語にいちいち説明を足してしまうのは、避けた方が良いでしょう

これをやってしまうと、世界観の説明がやたらと長くなってしまい、設定の項目で『あれ、さっきもこれ読んだぞ』となってしまいます。

しかしそれよりも恐ろしいのは、世界観の説明なのにそれらの解説が入ることで読む側のテンポが悪くなってしまい、流し読みになってしまうことです。

そうすると、せっかく世界観を推したい作品なのに、一番そこが伝わらない……なんていう弊害を産んでしまうかも。

プロットを小説化させないように気を付けよう

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これも『世界観と設定を混在させない』と似ています。しかし、、それよりも気を付けなくてはならない点でしょう。プロットを作っている内にテンションが上がってしまい、途中からどんどん小説やシナリオ書きのような形式になっていってしまうことがあります。

設定や世界観の解説に突然キャラの台詞が挿入されたり、気付くと解説文が一人称小説のような文になっていったりと、どこで落としどころをつければいいのか分からない不思議なプロットになってしまいます。

プロットは、あくまで『作品を創る上での設計図』です。物語の核心や、本来ならばそこに辿り着くまでに何日も何カ月も要する山場まで簡単に辿り着けてしまうため、書いている側としてはモチベーションが上がり過ぎて、ついそのような書き方になってしまう場合が往々にしてあります。しかし、その辺りは自分を戒めつつ、冷静に書き上げたいところですね。

プロットが小説化してしまわないように、きちんと項目を分けて書きましょう。

プロットを作るのには根気が必要です。本編を書きたい衝動を抑えて、まず完成させましょう。

まとめ

今回ご紹介したように、プロットの書き始めというのはつい小説本編と混同してしまいがちです。

特に初めてプロットを作るぞ! という方は特にそうなってしまうのではないでしょうか。

もし、貴方の小説を読んでくれる知人・友人などがいる場合は、ここまででも結構ですのでプロットを人に読んでもらいましょう。最大のコツは『他人が読んで分かること』です。

誰かに読んでもらい、そして内容が充分に伝われば細かいことに気遣うことはないのかもしれませんね。

とにかく、様々な方法を試した上で、『自分流のプロット』を完成させてほしいと思います。

さぁ、ここまでプロットが仕上がれば次はいよいよ『物語のブロック作り』に入ります!

【毎日更新を継続するための七ヵ条~神威遊式連載術~】
第一回プロットの準備(前編)
・第二回プロットの準備(中編)
第三回プロットの準備(後編)
第四回更新スケジュールを組み立てる
第五回スイッチング
第六回更新を気負わないメンタル

 
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神威遊
taskey Uアンバサダー。どうも神威遊です。taskeyをはじめに、エブリスタ・小説家になろう、そしてkindleでも活動しております。コミック『エンジ十二紋刀録』の原作者の顔もあり。オールラウンダーな作家を目指して精進中。

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