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背景のイメージ作りに最適!小説創作のために写真集を活用しよう

公開日: : 最終更新日:2016/02/26 書籍紹介, 資料

写真集1
こんにちは! taskey U編集部の飯泉です。

物語全体の雰囲気を作る風景描写。

苦手意識がある方も多いでしょうし、描写するにしてもうまく想像することができないこともあるのではないでしょうか。

自分が行ったことのある場所ならすんなり想像できますが、行動範囲内だけで物語を展開していくのは、あまりにも窮屈ですよね。

時間やお金の問題もありますし、モデルとなる町を気軽に訪れることは必ずしもできません。

そんなときは、風景だけでなく、雰囲気や空気を感じることもできる写真集がおすすめです。

「素材」ではなく「作品」の写真集

写真集2
良くも悪くも使い勝手が優先されるフリー素材などとは違い、写真集に載っている写真はひとつの「作品」として成り立っています。

美術的な要素はもちろんのこと、人々の生活を写しだすことを目的としている写真家の作品からは、町に住む人々の「生活感」を感じ取ることができます。

人の生活を表現すると言う点では、小説も同様。背景描写の中に町の人々がいることを感じさせる要素があったら、それだけで世界観に深みが出ますよね。

道を歩いているだけでは見落としがちなものを写真家が拾い集めると、街並みや人の生活をテーマにした写真集ができあがります。

普段の生活で可能な限り気を配るのもいいですが、他人の目が見つけたものは、新たな発見をもたらしてくれるかもしれません。

行ったことのない場所の空気を感じ取ることができるのも、写真集の魅力です。

写真集を使うメリット

写真集3
写真集を背景描写の参考に使うことには、いくつかのメリットがあります。

これらを意識すると、どのような写真集を使えばいいのかも分かってくるはずです。

テーマに沿った写真をまとめて見ることができる

写真集には必ずと言っていいほど「テーマ」があります。

よく見るのは、「イヌ」や「ネコ」などの動物をテーマにした写真集ですが、もちろん特定の地域をテーマにしたものもありますし、廃墟、裏路地ばかりを集めた写真集もあります。

たとえば、書いている作品のモデルになった町や地域があれば、それに合わせて写真集を選ぶと背景描写の参考に使うことができるはずです。

生活感を出すにはどうすればいいのか分かりやすい

とにかく背景に生活感を出したいなら、人の生活をテーマにした写真集を選ぶといいでしょう。

生活をテーマにしていても、必ずしも人間が写っているとは限りません。

見慣れない外国の街並みの写真の中にも、洗濯物や放置された自転車がさりげなく写っていると、そこに人が住んでいることをイメージしやすいですよね。

こういった小物は、生活感を出すのに最適なアイテムです。逆に、生活感の全くない、ジオラマのような背景を書きたいときは、徹底的に小物を排除するよう心がけてみましょう。

実際に見ることで背景の「雰囲気」を感じることができる

見たことのない町を描写するのは、とても大変なことです。

町のイメージを1から頭の中で作りあげるのには労力がかかりますし、ある程度の知識やノウハウ、インプットがなければ現実味のある町を考えることはできません。

ある程度のモデルやイメージがあるだけでも、風景描写の助けになります。

一度写真を見て、どんな雰囲気を感じ取るのか「実感」してみるのも、風景描写の方向性を定めるためには重要なこと。

第一印象を元にして描写を進めていけば、背景全体に統一感が出ます。

写真集紹介:『新 日本の路地裏』と『新 世界の路地裏』

新日本の路地裏 新 世界の路地裏

私が実際に活用したり、参考にしたりしているのはこちらの2冊。

それぞれ、日本・世界各国の都市の路地裏を集めた写真集です。

『新 日本の路地裏』は、「中国・市国・九州・沖縄」「近畿」「北陸・信越・東海」「関東・東京」「北海道・東北」の5つの章に分かれ、日本全国の路地裏を収録している1冊。

現代の住宅街には見られなくなった、地域ごとの気候に合わせた建物が写っています。

章の頭にはエッセイが挟まり、巻末には路地裏へのアクセス方法も記載。旅行に行って、実際に路地裏を訪れたい気分になってきます。

『新 世界の路地裏』は、同様に「イタリア」「スペイン」「イギリス」「ベルギー」「スウェーデン」「チェコ」「クロアチア」「モロッコ」「フランス」「ブルガリア」「ハンガリー」の章に分かれた構成。

国ごとにそれぞれ1~3都市の裏路地を収録しています。

歴史を感じさせる石造りの建物はそれだけでも魅力的ですが、たまに写り込む人々の生活も興味深いです。

道行く人々の服装や、市場に並んだ食べ物、植物の生え方などにも気を配ると、異国情緒の溢れる背景描写に活かせそうです。

写真家がその風景を「撮ろう」と思った理由を探る

写真集4
写真集に載っている写真は、写真家による「作品」です。

風景が撮られたこと、また作品として収録されていることには、一定の「意味」があるはずです。

絵画と違い、写真は「あらかじめそこにあるもの」しか撮ることができません。おおざっぱに言ってしまえば、写真は風景に枠を作り、切り取る作業です。

1枚の写真として切り取る必要を感じた要素が、写真の中にはきっと隠れています。

もしかしたら、偶然風景の中に入りこんできた動物かもしれません。太陽光の差しこみ方が幻想的だったのかもしれませんし、落ちていたものに懐かしさを感じて思わず撮ってしまったのかもしれません。

そういった「撮影の原因」を探してみると、背景描写のアクセントを意識することができるようになります。

背景のアクセントをうまく使うことで、登場人物の心情と背景をリンクさせるような描写が可能になります。ぜひ挑戦してみてくださいね。

おわりに

いかがでしたか?

写真集を参考にすることで、風景描写をより具体的に書けるようになるはずです。

また、takey Uでは今後、写真を撮るテクニックについても紹介する予定です。

実際に写真を撮ると、風景を見る目も変わってくるかもしれませんよ。

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飯泉 涼花
飯泉 涼花
文章を書くことばかり考えています。大学では小説創作を専攻し、創作のノウハウや批評の仕方などを学んできました。クリエイターのみなさまの創作意欲を刺激する記事が書けるよう、頑張ります!

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