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30歳からの物書き道 「地球が吹っ飛んだ、と書けばいい」

公開日: : 最終更新日:2016/02/26 小説ノウハウ

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ネット社会の今、現代人は子供も大人も朝から晩まで、文字漬けの生活送っている。TwitterやFacebook、ブログや掲示板――どこもかしこも文字だらけだ。

ネットやスマホは私たちの日常、そして社会を大きく変えた。中でも、創作の世界はネットの普及に乗って大きく前進することができた文化の一つといえる。アニメやドラマといった映像コンテンツの中に、原作がネットで公開された個人小説であるものが増えてきた。今はもうそれだって珍しいことではなくなった。ほんの十数年前、一般家庭にネットが繋がっていなかった時代には、考えられなかったことだ。だってそれらの作品は、世に出る前になにか賞を獲らなければ人目に触れることすらなかったし、ほとんどはプロの人たちが作るものだったからだ。

さて、タイトルに掲げた30歳という年齢は、人生の中でも大きな節目となる歳だ。厚生労働省の調べによると、日本人の平均寿命はいま男女共に80歳を越えているそうだが、アクティブに動ける年齢を考えると、折り返しを意識せざるを得ない歳でもある。なにかをやめたり、始めてみようと思う人もいるだろう。会社を辞めて起業する人もいるし、30歳からなにかを始めることを推奨している書籍だってたくさんある。

それまでの自分の人生を、なんらかの形で作品化したいという願望も、じわじわと高まってくるのではないだろうか。でもなかなか一歩目を踏み出せないまま、創作の世界を仰ぎ見ているだけの人も多いだろう。

きっかけを探しているのか、なにかを待っているのか、理由は人それぞれあるのだろうが、そんな人たちに私は言いたい。

なにも考え込むことはない。
それはもう既に、創作家としての人生を、歩み始めている。

地球が吹っ飛んだ、と書けばいい

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私が物書きとしての姿勢を意識して文章を書くようになったのは、25歳の時だ。その頃の私は、創作の世界に足を踏み入れたばかりで、右も左もわかっていない奴だった。いや、今だってなにもわかっていないのだが、なにせそれまで、私は小説というものをほとんど読んだことさえなかったのだ。

『ライ麦畑でつかまえて』(J・D・サリンジャー)、『時をかける少女』(筒井康隆)、『涼宮ハルヒの憂鬱』(谷川流)…………当時、友人Aに自分が読んだことのある小説の話をして、ぱっと思いついたのはこの3タイトルだけだった。彼は言った。「もうちょっと読んだほうがよくないか」と。全く、その通りだと思った。

どれも有名な小説なのだが、この3作には〝アニメで話題になったことがある小説〟という共通点がある。

『ライ麦畑でつかまえて』はもともと青春小説の定番だったが、世界的な人気を誇る『攻殻機動隊』(士郎正宗)のアニメ版の中で出てきたことで、それまで小説を読まなかった人たちの何割かが古本屋に足を運んだ。私もライ麦畑を探した一人だった。

『時をかける少女』も何度か映像化されている小説の一つだが、2006年にアニメ化したことで、新たな読書家たちを生み出した。原作は1967年刊行。アニメ化した年からみて39年も前の作品だ。

『涼宮ハルヒの憂鬱』も、アニメが社会現象規模で大ヒットした。この作品のアニメをみて、ラノベを読むようになった人も多いはず。

私も、どちらかといえばアニメや映画といった映像コンテンツの方が好きなのだ。それまでの自分と文章との関わりだって、日記を五年間続けてきたことや、ゲーム攻略関係のホームページをやっていたことくらいで、小説やその類の、創作文章なんてものを本気で書いたことなんて一度もなかった。長文を書くことには慣れているというだけで、小説の面白味や魅力だってよくわからないまま、思いつく言葉を走らせるだけで精一杯だった。

そんな右往左往する日々の中で、友人Aにこんなしょうもないことを言った。

「頭が良くて、いろんな言葉を知らないと、面白い文章が書けないよね。映画の方が、撮影するだけだから楽に感じるよ」

映画の撮影なんてしたこともなかったのだが、映画が好きだからそんな風に思ったのだろう。

友人Aは小学生の頃から今も付き合いのある友達で、本ばかり読んでいる〝本の虫〟のような奴である。いつもなにかを読んでいた。そんな彼がこの時に言い返した一言が、今も私の原動力となっている。

「映画は撮るのに金がかかるだろ。小説は、地球が吹っ飛んだ、と書けばいい」

目から鱗が落ちた。この時は言葉通りに受け取っただけだったが、創作に対する私の意識に与えた影響は大きかった。「あ、なんでもいいんだ!」と思わせてくれた。文章を書くことが楽しくなった。それからも私はこのエピソードを度々振り返った。小説のことで文章が浮かばなくなってしまった時や、思うように考えがまとまらなくなってしまった時、この言葉がいつも私を導いてくれた。

文章を書くことに金はかからない。紙とペンを消耗するとか、パソコンで打つなら電力を使うとか、そんな野暮なツッコミを除けば、これは事実である。ただ、世の中で創られるほとんどのものは、言葉から生み出されている。今日もこの世界のどこかで、新しい商品を生み出す為の話し合いが行われているだろう。いや、もしかしたらそれはアイテムではなく、規則や法律といった、ルールなのかもしれない。CG技術が現実(リアル)を目指しているように、多くの物事は『言葉の実現』を叶えようとしているのだ。

この社会にあるものは全て――と、そう断言してもいいのではないだろうか。そんな言葉が支えている世界の中で、私たちは生きている。

いわば言葉の創作とは、世界を創ることに他ならないのだ。

140字だけでいい

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これから小説を書こうとしている人は、何文字くらい必要なのか、そこが気になっている人もいるだろう。

最初に誰がやりだしたのかはわからないが、Twitterの文字数制限を逆活用して、小説を書いている人たちがいる。taskey Uのあとーす(伊藤)氏も、編集長という立場でありながら、自身が代表を務める『無間書房』という文芸同人サークルの中で140字小説という取り組みを行っている。

たったの140字、それだけで小説と言えるのだろうか。直前の文章「これから小説を~という取り組みを行っている。」は、そこまでで約190文字である。これよりもっと少ないのだ。

先日、同氏が開催した『140字小説大賞』の結果発表の記事をみてもらえれば、その答えが得られるかもしれない。

【結果発表】140字小説大賞 – あとーすログ

どの作品も十分に、小説としてのなにかを感じさせてくれた。私は星を空へ戻す話が好きだ。その星の中にはきっと、残酷な願いだってあるだろう。それでも物語の主人公はきっと、すべての星を空に戻しているのだ。

物書きを始めたばかりの頃、私はまず最初に「小説とは、なにがどうであれば、小説なのか?」という疑問と向き合うことになった。それがわからなければ、書きようがなかった。好き勝手に文章を書いてきただけで、小説と言うものをろくに読んだことがなかったのだから、当然の疑問なのかもしれない。
 
言葉の創作と関わる道を歩んでいる以上、これは永遠のテーマとなるに違いない。でも、いつからか私は、これこそ『至高の愚問』であるとも、考えるようにもなった。

言うなればこれは「料理とは、なにがどうであれば、料理なのか?」と、考えているようなものなのだ。

人は、たったひとつの握り飯に涙を流すこともある。そんな生き物だ。三ツ星レストランの一流シェフのつくる料理が、必ずしも美味いとは限らないし、発砲スチロールの牛丼やコンビニ弁当が最高の贅沢になる時もある。

たとえ話を持ち出してわかったつもりにさせるのは、卑怯な手段だと思う。でも、これでいいとも私は思う。

文章や言葉には、「味」ってものがあるからだ。 

味覚は人それぞれ。だから、文章に対する好みも、人それぞれ。

適当に作った夜食が最高の楽しみだというのなら、そんな文章を書けばいいのだ。

早く乗ったほうがいい

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一足、創作の世界に足を踏み入れたら、もう後戻りはできない。「元の自分には戻れない」という意味だ。調子がいい時は一日中、頭の中を数多の言葉が支配するし、書けない悩みと向き合うことだってあるだろう。一作で満足する人もいるかもしれないが、大多数の人は、二作目が創りたくなるものだと私は思う。

こんな風に書くと危険ドラッグの解説をしているようだが、安心してほしい。創作はなにも滅ぼさないし、ドラッグよりも最高にハッピーな体験ができるものだ。

一度乗ってしまったら、もう心のブレーキが効かなくなる。まるで電車に乗るようなイメージだ。それがわかっている、だから一歩目を踏み出すことを躊躇している人だっているだろう。そして創作という、終わりのない無限の世界――そこに宇宙の広がりを重ねてしまうのは、私だけではないと思う。

電車と宇宙――

この二つを並べて思い浮かぶものといえば、一つしかない。いや、一つでいい。
そう、『銀河鉄道』だ。

あなたも、早く乗ったほうがいい。私だったら一駅でも早く乗って、一つでも多くの景色が見たいと思う。

書かなくてもいいのだ。創作とは、見て、心に浮かべるだけでいいものだ。
大昔の人は夜空の星を見上げて、心の中に絵を描いた。それは星座として、現代にも伝わっている。

乗りたいと思えば、その瞬間に迎えが来る。 ほらもう、扉が開いている。
駆け込み乗車も、この電車なら許してくれる。

まとめ

自己紹介が後になってしまった。私は、来未炳吾と申します。これは活動名で、ペンネームのようなものです。年齢は32歳です。私は、なにか大きな賞を獲った有名な小説家でもなければ、有名なライターでもありません。ただずっと言葉や文章と向き合ってきただけで、まだ物書きと自称することさえ躊躇している、ただの一般人です。

今回、初めてこういう企業のオフィシャルサイト上で掲載される文章を書いたのですが、いかがだったでしょうか。自分も創作してみたくなった! と、一人でも思ってくれたのなら私も嬉しく思います。

私はアンバサダーであって、あくまでもtaskey利用者の一人です。その前置きの上で言わせてもらうと、これから物書きを始めようと思っている人で、まだ利用するサービスが決まっていないなら、taskeyをおすすめしたいです。シンプルなインターフェイスだから初心者にも親しみやすいし、作品の翻訳に力を入れているから、世界と繋がることもできます。
 
さぁ、ペンを握ろう。
 
世界を創ろう。

「地球が吹っ飛んだ」と書けばいい!

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来未炳吾
taskey Uアンバサダー。来未炳吾(くるみ ひょうご)と申します。2015年10月頃にtaskeyの中で巣作りをしました。読書よりも綴ることに時間を使う人です。他所ではkindle書籍を出版したり、映画を制作したり、あんなことしたり、こんなことをしています。発達障害ASP当事者の一人。古本屋。

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