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――心象風景を解き放つ 高瀬の物語への想い

公開日: : 小説

空23
こんにちは、高瀬です。物語を作り始めて早2年が経過し、3年目となる2015年も終わろうとしています。まだまだ学ぶことも多い身ではありますが、挑戦と今の力量を図る機会になればと思い、現在は新人賞に応募するための作品を書いています。他にもtaskeyで公開予定の短編をいくつか並行して進めており、近いうちに公開できればなと思っています……できればなと。

ところで、皆さんは「なぜ小説を書いているのか」と訊かれたらどう答えますか? そのきっかけとなることは何でしたか?
小説を書く意味、そしてそうすることになったきっかけは人それぞれです。

そこで、僭越ながら私、高瀬が小説とそれを結びつける「心象風景」についてご紹介させていただきます。

小説との出会い

小説1
私が小説と真正面から向き合い始めたのは3年前の2012年春のことです。それまでは、「本を読むことが好き!」と言えるほど読書はしていませんでした。小学生の頃は『マジック・ツリーハウス』や児童向けの怖い話をそれとなく読んでいましたが、前者は巻数が多くて途中で読むのをやめました。また、私は映画の「ハリーポッター・シリーズ」が大好きだったのですが、小学生の自分は原作である単行本を図書館で目にするたび、

「あんな分厚いの読めるわけねーじゃん」

と敬遠していました。つまり、私は昔から本が大好きだった、というわけではないのです。

月日は流れ、2012年。読書をしようと思ったきっかけは単純な発想からでした。

「あー国語の点数上げてぇ……」

その時、ちょうど制服のポケットにテスト結果の用紙が入っていたんです。ちなみにですが、私の好きな科目は英語で、国語は「別に普通」程度でした。さらに余談を挟むと、数学は大っ嫌いでした。というか今でも嫌いです。
最初に買った本は何でしたでしょうか、おそらく小学生の頃に買った『注文の多い料理店』だったと思います。その年に買った最初の本は、『吾輩は猫である』だったような気がします。なぜ夏目漱石? と思われる方がいることでしょう。これまた理由は単純明快。

「文豪の作品読めば賢くなるっしょ」

軽いですねえ。軽すぎて空飛べそうです。
そんな安直な考えでいざ読んでみると……

「ん? 何書いてんの? 言葉難しくて理解できないや……」

はっきり言うと、辛かった。どうにか読みましたが、ほとんど理解できなかったですね。
それが原因で、いまだに文豪の作品は遠ざけてしまっています。

心機一転、

「次は今風の作品を読もう!」

ということで選んだ作品が米澤穂信先生の「古典部シリーズ」。ちょうどその年にアニメが放送されるということもあって、迷わず購入。読んでみると……これがとてもおもしろい! 今でもこの作品を選んでよかったなと思います。
かくして、私は読書の楽しさを覚えたのです。

小説を書くきっかけ

小説3
読書をするようになった私は、それからあまり時間も経たないうちにある思いを抱くようになりました。

「……何か、物足りない」

読んでよかった、おもしろかったとは思うのですが、何かが足りない。考えていくにつれて、それは次のような結論に至りました。

「ああ、本当に読みたい話じゃないんだ」

このような書き方をすると、誤解が生まれるかもしれませんね。勘違いされないようにもう少し詳しく書くと、読んだ作品に対しては、本当に出会えてよかったと思っているのです。そのどれもが、素晴らしい作品でした。ただ、どれも自分の読みたいものにぴったりと合ったものではなかったのです。

それからも時間を見つけては読書を続けていましたが、結局心から読みたいという本に出会うことはできませんでした。そして、とうとうそこに思い至るのです。

「読みたい本がなければ、自分が書けばいいじゃん」

その年、私は小説を書くことを決意したのです。

高瀬、書き始める

小説2
その年はいろいろと多忙だったので、物語を書くのは翌年からになりました。
小説を書き始めるにあたって、「さあどんな話を書こうか」となりますよね。特に1番初めの頃は、

「初心者なんだから壮大な話なんか書こうとせずに思いつくままに書き殴ればいいんだよ」

と自分に言い聞かせはしたんです。しかし、心の片隅で悪魔のささやきが聞こえてきます。

「もしかしたら初めに書いた作品で作家デビューできるんじゃね?」

似たような話がありますよね。
テスト前日、何にもしていないのにふと湧き上がってくる「あ、明日のテスト余裕やわ」という謎の自信。それと似たようなものを抱いていましたね……。

初めに書いた作品は夏のお話でした。データはちゃんと残っているので読むことはできるのですが、恥ずかしくて読めません。やはり作家デビューはできませんでした……。遠いなあ、と私は夏空を見上げて嘆息したのでした。(ちょうど夏に書き上げました)

心象風景について

空
さて、いよいよこの記事のメインテーマである「心象風景」についてです。
冒頭にも書きましたが、改めて質問させていただきます。
皆さんは「なぜ小説を書いているのか」と訊かれたらどう答えますか? そのきっかけとなることは何でしたか?
私の答えは上述した通りです。皆さんも案外そんなものなのかもしれませんね。よろしければ教えてください。
では、もう1つだけ質問を追加させてください。

皆さんは自分の作品にどのような想いを込めて書いていますか?

私の場合は「心象風景」が大きく関わっています。
心象風景とは読んで字のごとく心に描く風景のことです。私の場合は、一際それが鮮明であるように感じます。心象風景は他人と比較できないのであくまでも主観にとどまるのですが……。

なぜ心象風景が創作に深く関わっているのか。この記事を書くにあたり、自問してみました。

――あまりにも愛おしく、輝いているから。

私の心象風景は、基本的に夏であることが多いです。さらに地域も限られており、田舎のイメージが強いです。最近ですと、夏祭りに想いを寄せる子と二人だけでこっそり線香花火をする、という映像がふと浮かんでくるのです。何度も、何度も。私の中では、そういう心象風景がとても大切にしたいものに思えてならないのです。
ここで重要なことを述べておきます。

心象風景は、実際に過去に体験したものではない。

この記事で伝えたいことは心象風景が私にとっていかに大切かということなのですが、それと同じくらい重要なことが、これです。
まず私は夏にとびきり甘い青春をしたことがありません。上に書いたようなことも、もちろんないです。そもそも私は生まれてこの方ずっと都会暮らしなのです。

それなのにどうして、と思われるかもしれませんが、私が1番そう思っています。不思議で仕方がありません。本当に謎です。

ただ、そんな私にも言えることはあります。

「心の中に大切にしまっておくだけじゃもったいない」

そして、ここでタイトルに回帰します。

――心象風景を解き放つ。

私の創作に対する本当の想いは、これです。
私に関しては、それは憧れと言い換えられるかもしれませんね……。しかし、憧れよりも心象風景の方が、イメージする映像に優しく温かい感じが出るように思うので、あえて心象風景という言葉を使っています。
だからこそ私はそれを伝えたい。心にしまっておくだけではもったいなかいから。愛おしくてきらきらしているから。私の作品の底に流れているのは、そういう想いです。

まとめ

お気づきかもしれませんが、私は「心象風景」という言葉が好きです。自分の心にあるイメージを、的確に表しているからです。
皆さんはいかかですか? この記事をきっかけに、創作と出会うきっかけになったことやなぜ創作しているのかといったことを振り返ってみてはいかがでしょうか。
宣伝、というわけではありませんが、作品を投稿するだけではなく、心に秘めた想いを多くの人に届けられる場というのは多くありません。むしろ、今までまったくなかったと言ってもいいくらいです。こうしてtaskeyと出会い、そして想いを伝えられることができたのは本当に幸運だったなと思います。

皆さんも同じ創作者なら何かを伝えることが好きなはず。そしてその想いを1人でも多くの人にぶつけたいはず。taskeyではそれが可能です。そこで、皆さんも自分の想いを綴ってみてはいかがでしょうか。多くを書けないという方は、試しにハッシュタグ「創作と自分」でつぶやいてみてはいかがでしょう。そこでもし、たくさん書けるかもしれないなと感じれば、ぜひ記事として発信することを検討してみてください!

今回はかなり自分をさらけ出す内容となっており、書いていて楽しかった反面、少し照れくさいところもあったりします。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!! 読者の皆様に最大限の感謝を。

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高瀬拓実
taskey Uアンバサダー。夏と魔法と青春が大好物な文系学生。専攻は英米文学。主に短編を中心に学んでいます。タスキーでは短編を中心に活動中。よろしくお願いします!

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